Lesson018 授与型と似通った意味を持つ形
レッスンのポイント
授与型と似通った意味を持つ形には、「受け手」を表す目的語に前置詞をつけ後ろに置く別の形があります。この形は「受け手の強調」です。
クリスティンがデイビッドの蔵書を見せてもらっています。
Christine: Oh, I like this picture book. It’s beautiful.
David: It’s one of my favorites. It’s a fantasy story about dragons.
Christine: It’s very old. When did you get it?
David: My grandmother gave it to me when I was five.
Christine: Did she read the book to you?
David: Yes. She read it to me many times at bedtime.
Christine: Oh, how sweet!
クリスティン: ああ、 私はこの絵本が気に入ったわ。美しいわね。
デイビッド: 僕のお気に入りのもののひとつなんです。ドラゴンについての幻想物語ですよ。
クリスティン: とても古いわね。あなたはそれをいつ手に入れたの?
デイビッド: 僕が5歳のとき、 祖母がそれをくれたんです。
クリスティン: 彼女がその本をあなたに読んでくれたのかしら?
デイビッド: ええ。寝る時間になると、 それを何度も僕に読んでくれました。
クリスティン: まあ、 なんて優しいの!
WORDS & PHRASES
picture book 絵本
fantasy story 幻想物語
bedtime 就寝時間
sweet 優しい、素敵な
REAL GRAMMAR FOR COMMUNICATION~会話に役立つ文法~
My grandmother gave it to me when I was five.
僕が5歳のとき、祖母がそれをくれたんです。
Did she read the book to you?
彼女がその本をあなたに読んでくれたのかしら?
「あげる・くれる」を表す表現には前置詞を用いる形があります。動詞の後ろに「~を」を表す目的語があり、その後ろに「~に」、つまり受け手が前置詞とともに示されます。この形は通常の「あげる・くれる」を表す授与型と比べると大きく頻度が落ちますが、「~に」と受け手に前置詞が使われ目立つ文末に置かれる分、受け手を強調する機能を持っています。
下の例文のような、「あなたのお母さんであって、あなたではない」といった対比的な表現です。
I made that cake for your mother. Hands off!
そのケーキ、君のお母さんに作ったんだよ。手を出さないように!
冒頭の文はそれほど強い強調とは言えませんが、単に買い求めたわけではなく「私に」宛てたプレゼントであったということ。おばあさんが他でもなく「私」を選んだということ。ほのかな誇らしさが感じられる文となっているのです。
この形では、使う前置詞に to あるいは for が選ばれます。
a. I sent some money to the Red Cross.
赤十字にお金をいくらか送った。
b. My best friend bought this video game for me.
親友がこのテレビゲームを僕に買ってくれたんだ。
give(あげる)、 tell(告げる)、 send(送る)など到達点が意識される動詞では方向を表すtoが使われ、
make(作る)、 find(見つける)、 buy(買う)など受益者が強く意識される動詞ではfor(ために)が使われます。
GRAMMAR IN ACTION ~文法の実践~
カレンがあの写真見たって?ああ。僕はジェニーに送るつもりだったんだよ!
Karen saw those photos? Oh, no. I meant to send them to Jenny!
mean toは「〜するつもり」
私にこのセーターを編んでくれたの?なんて素敵なプレゼント!ありがとう!
You knitted this sweater for me? What a lovely surprise! Thank you!
CHECK THE POINT ~練習問題~
日本語の意味に合うように( )内から適切な語句を選び文を完成させる。
彼女はバレーボール部のみんなのために、マフィンを作った。
She made some muffins ( to / for ) her volleyball club.
解答
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