ラ・ラ・ランド (La La Land)のあらすじ 映画鑑賞記

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ラ・ラ・ランド (La La Land)
監督 Damien Sayre Chazelle デイミアン・チャゼル
キャスト
セバスチャン Ryan Gosling
ミア Emma Stone

若き天才、デイミアン・チャゼル監督がこの映画を撮るために監督になった、と言った彼の得意分野「ジャズ」を絡ませたミュージカル映画です。

ゴールデン・グローブ賞7部門受賞、アカデミー賞6部門制覇など、各方面から絶賛。
アカデミー賞では、作品賞こそ逃しましたが、主演女優賞、監督賞を獲得しました。

この映画を見た感想は、ミュージカル映画は嫌いという人でもこの映画は見ることが出来るのでは、と思った映画です。とってつけたような突然歌が始まるというような突飛さはなく、ジャズ音楽家と女優を目指す子との甘く切ないラブストーリーです。ですからミュージカルということも忘れるくらい画面に引き込まれます。

しかし、若い頃のお互いの夢を目指していけば、なぜか二人の距離は遠ざかる、というみんなが味わったことのある胸がきゅんとなる映画です。

この映画を見た記念に記録に残しておきます。

映画「ラ・ラ・ランド」結末までの詳しいストーリー(※ネタバレ注意)

冬 プロローグ
ロサンゼルスのハイウェイは、大渋滞だった。
多くのドライバーが苛つき、クラクションを鳴らしているが、ひとりの女性が車から出て歌い踊り出すことをきっかけに、オープニング・ナンバー “Another Day of Sun” が始まります。
高速道路を借り切って撮影したという圧巻な場面です。

踊りが終わると、また全員が車に戻って走り出しましたが、プリウスの中にいたミア(エマ・ストーン)は、女優の卵でその日のオーディションの練習に夢中で止まったままだった。
ミアの真後ろにいたセバスチャン(ライアン・ゴズリング)は、動き出さない車にクラクションを鳴らしたが、ミアは電話に夢中で前に出ようとしない。
仕方なく、セバスチャンは隣の車線からイライラしながら追い越していった。

ミアは、女優を目指して、ワーナー・ブラザーズの入居するビルのコーヒーショップでバイトをしながらオーディションに挑戦中だ。
コーヒーショップにはしょっちゅう俳優たちも訪れ、その度にミアはいつの日か自分も・・・と決意を新たにするのだった。

そんなミアだが、その日のオーディションは酷い出来だった。一向に役はもらえない。

一方のセバスチャンはジャズピアニストで、歴史ある店が売れないジャズを諦める現状を嘆き、古き良きジャズを奏でる自分の店を持つ夢を持つが、実際には姉にも結婚して落ち着くように諭される始末である。

ある日オーディションから帰宅したミアは、ルームメイトの3人に誘われ、クリスマス・パーティに参加することになる。
あまり気乗りがしないで出席したが思うようには行かず、一人寂しく帰ろうとすると駐車違反で車がレッカー移動されていた。
気落ちして歩いて帰宅途中に、店の中から聞こえてきた音楽に惹かれて「リプトンのバー」というジャズバーへ入る。
音の主は高速道路で煽ってきたセバスチャンで、ミアは曲に惚れ込んで声を掛けようとするが、店主からクリスマスソングの曲を弾かなかったことで解雇されたセバスチャンは、彼女を邪険に扱って店を出る。

ミアは、あるプールパーティでふたたびセバスチャンを見かける。プールサイドのお遊びパーティバンドで、変な格好で演奏中だったセバスチャンたちに、「I RAN」をリクエストするのだった。

演奏終了後、セバスチャンはミアに話しかけた。本物の演奏家と自負するセバスチャンはミアの選曲にして、プロのミュージシャンに「I RAN」(のような曲)はNGだと言い張った。

そのパーティの場で、ミアはうさんくさい脚本家に纏わり付かれていたので、ミアは、その場から逃げ出すため、通りかかったセバスチャンと一緒に会場を出た。
駐車場で車を探すが、自分と同じプリウスが大量に駐車されていて自分の車を見つけられない。ミアの車を探して坂にさしかかったふたりは、夕焼けの美しさを前に、恋が始まりそうなふたりならどんなにロマンチックか語り合う。
サンセットが見えるスペースまで移動して、二人は夜景見ながら会話と踊りを楽しんだ。踊り終わると、ミアのボーイフレンド、グレッグから電話がかかってきた。

その後も、慣れない役どころのオーディションを受け続けるミアだったが、ハリウッドのコーヒーショップで働いていたそこへ、ある日突然セバスチャンが尋ねてきた。

バイトが終わった後、ハリウッドの界隈を散歩して歩く二人。ミアが女優を目指していることや、セバスチャンがジャズプレイヤーであることなどを話し、少しずつ打ち解けていくふたり。

セバスチャンは、ジャズが好きではないと言うミアをジャズ・バーに連れていき、本物のジャズを聞かせてジャズの良さを語った。そして、翌週月曜日10時に、オーディションを突破して、学園映画へ出演するミアの勉強のため、「理由無き反抗」という映画に行こうと誘った。

ふたりの約束の日、ミアはボーイフレンドとの先約をすっかり忘れていた。
ミアは仕方なく食事会に向かうが、どうしてもセバスチャンが気になったミアは途中で映画館へ向かう。

映画はすでに始まっていたが、首尾よく隣の席に座り、二人は映画を見ながらいい雰囲気になっていった。二人がキスを交わす寸前というその時、映写機の調子が悪くなり、上映は中止となった。
その後ふたりは映画のロケ地にもなったグリフィス天文台を訪れてワルツを踊り、初めてキスを交わしふたりの交際が始まる

二人の交際は順調だった。
ミアは、セバスチャンの提案で脚本も自分で書くようになっていた。秋に、一人芝居の舞台を企画していたのだ。二人がデートする時は、セバスチャンが家の外でクラクションを鳴らすのが通例になっていた。

二人は、行きつけのジャズバーへ行き、セバスチャンはいつか自分の店を持ちいと夢を語った。そういうときに、セバスチャンは過去のジャズバンド仲間、キースから声を掛けられた。

新たにバンドを立ち上げるので、仲間にならないかと誘うキース。条件も良かったが、以前から自分のスタイルではないと感じていたセバスチャンは一旦断った。

翌日、ミアとの生活のためにも、セバスチャンはキースのバンド「メッセンジャーズ」に入ることを決めた。それはセバスチャンの目指す古き良きジャズとは大きくスタイルが異なっていたが、お金のためだと割り切った。

ミアは、セバスチャンのバンドを聴きに行くと、モダンで若者好みの音楽性に、セバスチャンの求める音楽ではないと戸惑うミアだった。

セバスチャンとキースのバンドはツアーに繰り出し全国を飛び回る生活だが、一方のミアは、アパートに残って一人芝居の準備に取り掛かっていた。
夏以降、順調なセバスチャンのバンドがツアーに出てしまい、セバスチャンと会えなかったミアだったが、その日、セバスチャンは多忙な中、ミアと会う時間を作っていた。

ある日ミアがアパートに帰ると、彼女を驚かせようと帰ってきたセバスチャンがいる。ミアと共に過ごしたいセバスチャンはツアーに同行しないか聞くが、一人芝居の舞台が2週間後に迫っているミアは丁寧に断った。
ツアー終了後も、さらにレコーディングと次のツアーが続いていることに驚いたミアは、自分自身の夢を妥協するセバスチャンにそれで満足しているのか?と迫った。

ミアのために割り切って活動していたとは言え、夢と違うという痛いところを突かれたセバスチャンは、ミアに対して「成功して欲しくないからそんなことを言うのか」と、彼女を傷つけてしまう。ミアは、泣いて出ていってしまった。

ミアの一人芝居の舞台の当日、セバスチャンは必ず行くと約束していた。しかし、バンドの練習終了後、当日になって、キースから写真撮影が予定されているため残るように指示されてしまう。写真撮影が終わって駆けつけると、すでにミアの舞台は終わっていた。

観客は少なく、しかも終了後、舞台袖から観客の悪評が聞こえてきて、完全に落ち込んでしまったミアは、セバスチャンの制止も振り切り、そのままネバダの実家に帰ってしまった。

その日からしばらくして、セバスチャンの電話が鳴る。
ミアの一人芝居を見て高く評価した映画関係者から、メジャーな映画のオーディションがあるので、セバスチャンにミアの連絡先を教えてほしいと連絡が入ったのだ。
完全に夢を諦め携帯をオフにしていたミアに連絡が取れないため、セバスチャンはミアの実家を探し出し、必死で説得して連れ戻した。

ミアはオーディションでおばの話を引あいにし、夢追うことの素晴らしさを語る。オーディション後、かつて訪れた坂に辿り着いたふたりは、互いに愛し合っていることを確認し、夢に溢れた未来を語る。
しかし物理的にも会う機会が取れなくなるため、お互いの夢を優先して二人は関係を保留することにした。

5年後の冬

ミアは大女優になり、セバスチャン以外の男性と結婚し娘もいる母親。
一方のセバスチャンは夢を叶えて、古き良きジャズを愛でる自分の店を開いていた。

ある夜、夫と共に出かけたミアは、プロローグ同様に渋滞に巻き込まれ、高速道路を降りて街中でディナーを摂ったあと、車に乗り込もうとした矢先、心地よい音楽が聞こえてきたので偶然にセバスチャンのバーに入る。
ミアは店名とロゴがかつて自分が考えたものだと気付き、セバスチャンも客にミアがいると気付いて、ミアが最初に惚れ込んだ曲を弾き始める。

曲の始まりと共に、セバスチャンとミアが結ばれていた場合の5年間が、映画を振り返る走馬燈のように描かれる。
この空想の時間は、二人の出会いに遡って始まった。二人は出会うやいなやキスを交わした。満員となったミアの一人芝居の舞台の最前列でスタンディングオベーションをするセバスチャン。ミアがパリに行くとセバスチャンも一緒にパリに渡り、セバスチャンはパリで演奏家として仕事を始め、ミアと結婚して子供も授かった。そして、ミアとジャズバーに出かける幸せな日々を送るのだった…

曲が終わったところで空想の時間も終わり、ミアは夫と静かに席を立ち、ジャズバーを後にした。出ていく時、後ろを振り返ったミアに、寂しそうに微笑むセバスチャンだった。

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